その他の結納
豪華な結納品や、お金を納めることだけが結納ではない。
その他特殊な結納のしきたりをもつ地方
地方によってさまざま。少し例をあげると
一堂に会して交わす結納
両家と仲人全員が一箇所に集まって結納を取り交わす方法は、現在最も多く行われている。例として、関東風の一台飾りでその流れをみてみよう。関西風でもこの方法はかわらない。
仲人が往復する正式な結納
仲人が使者となって、男性側から結納を預かり、女性宅におさめ、受書または、結納返しを預かり、再び男性側の届ける「本格的な結納」。
仲人なしの結納
両家が遠い、頼める適任者がいない、結婚式にはお願いしても結納式まで迷惑をかけられない、うちわでささやかにやりたいなどの理由から、最近は仲人なしの結納式が多くなった。
仲人の依頼はどうするの
依頼の仕方は、前もって相手の都合を伺っておき、承諾を得られたら訪問して、正式にお願いする。
仲人の選定と依頼のマナー
婚約の形式として結納をすることになったら、次はどの程度の結納式をするかを相談する。
仲人の選定はどうするの
結納式だけなら、夫婦でなくてもかまわない。
勝男節(かつおぶし)
昔から慶事に欠かせないものとされている。
友白髪(ともしらが)・友志良賀
友白髪として贈るのは、麻ひも。
地方の結納のしきたり 中部地方
ここでいう中部地方とは、愛知、岐阜、西部を除く三重のことを示す。
地方の結納のしきたり 九州地方
お茶(御知家)が結納品の主役格なのが特徴。
地方の結納のしきたり 北陸地方
結納品のほかに、家族一人ずつにお土産を持参するのが特徴。
地方の結納のしきたり 東日本地方
ここでの東日本地方とは、主に静岡、長野、新潟以北を示す。
地方の結納のしきたり 西日本地方
ここでいう西日本地方とは、関西・中国・四国を示す。
婚約とは
見合いに続く交際中も、恋愛関係の仲でも、二人の間で「結婚したい」という意志が生じれば、なんらかの形でそれを約束するのが普通で、その約束事を形にしたものが「婚約」。
婚約のしるし・婚約通知
恋愛結婚のとき、結納もパーティもしないで、男性から婚約指輪などの「しるし」の品だけ贈る方法もあるが、どちらかの家族か友人に立会人になってもらうとよい。
婚約を解消された場合
仲人から婚約解消を伝えられたら、まずその理由をはっきり聞くこと。その結果、相手側の言い訳が納得できるものなら、譲歩することも必要。
婚約を解消したい場合
婚約者に内縁関係の人がいたり、ほかに交際中の異性がいたとか、過去に好ましくないことがあって、今になってそれがわかった、または自分側の事情でどうしてもなど、解消したい事態になった場合には、まず仲人へ事情を話す。
婚約を解消するとき
婚約期間中に問題が生じて、婚約を破棄しなければならないような事情に気がついたら、婚約破棄について真剣に考えてみる必要がある。
婚約指輪と結婚指輪
近頃では、神前や、仏前での挙式でも、「指輪の交換」は定着してきた。
婚約発表の形式
欧米的な方法で、親戚や友人を招き、その前で婚約を発表したり、新聞などに発表する。
婚約解消が決定したら
婚約発表をした場合には、できるだけ早く関係者全員に婚約解消の発表をするのが普通。
婚約解消の解決方法の例
【仲人さんからの投稿】
去年、仲人を引き受け、11月に結納も仲人である私が仲人として済ませましたが、3ヶ月経過した今年2月に婚約破棄したいとの連絡を受けました。
●破棄の話し合いは本人、両家で完了しているようです。
●喧嘩別れの様相があります。
●式場もキャンセルしていますし、意志も固い。
後は仲人としては破棄処理をするつもりです。
(1)結納金は倍返しとかを提言するのが一般的ですか?
(2)指輪、結納品、プレゼント、手紙、等はどうすればいいのですか?
(3)式場キャンセル料の負担割合はどうなるのですか?
(4)最後に、仲人である私がいただいたお礼金はどのようにすべきでしょうか?そのまま、返しても受け取らないと思います。
※ちなみに、関西在住で、破棄の言い出しは、女性の父親からで、要約すると、「家風が違う」ということでした。
男性側は、修復に努力していたようですが、最終的に、受けざるを得なかったという感じです。
子生婦(こんぶ)
海底でひとつの株から多くの枝を伸ばす昆布の生命力にちなみ、子孫繁栄を象徴とする。/p>
家内喜多留(やなぎだる)
祝い事に欠かせないのがお酒。そのお酒を入れた柳樽(やなぎだる)のことで、本来は清酒をいれた樽を贈るもの。
家族書・親族書を奉書紙に書くときの手順
手順はつぎの四つを参考にしてほしい。
寿留女(するめ)
長期保存に耐え、祝いの席に最適
最近の結納は簡素化
仲人が仲立ちとなり両家を往復したり、一堂に会して儀式を行うのがもっとも望ましいが、現在の生活状態や人間関係などから、なかなか実現させるのも難しくなってきた。
末広
末広は無地の白扇子。
熨斗(のし)
本来は、あわびを蒸し、長くのばした「あわびのし」のこと。
男性本人一人での結納
もっとも略式な方法として、男性本人が一人で女性宅に結納を納める形。
目録
結納品の品目、数量を記入する。
結納に必要な書式 上包みの作り方
家族書・親族書がかけたら、もう一枚の奉書紙を裏にして横におき、その上に書きあがった親族書などを載せて、重なるようにおってみよう。
結納に必要な書式 受書
結納品を受け取った、というしるし。
結納に必要な書式 家族書・親族書
結婚後、親戚の間柄となる双方にとって、家族書・親族書の交換は大切なもの。結納式当日までに、用意し、結納品と一緒に取り交わす。
結納に必要な書式 差し出し方
差し出す際は、片木盆(へぎぼん)に載せる。結納品を載せた祝い台の上には一緒にのせない。
結納に必要な書式 目録
結納品には、目録をつけるのがならわし。結納品一式の中には、正式でも略式でも必ず含まれているので、それを利用しよう。
結納のときのお茶の役割
お茶は、はじめ禅宗の僧侶が修行に必要なものとして、日本に入ってきたもので、仏事と縁が深いが、九州にとって、「お茶」はまた別の意味での宝物。
結納の前に行われる儀式は
結婚を決めた時点で、結納前に独特の儀式をするしきたりをもつ地方があるので、気をつけよう。
結納の形式
「結納」とは、花嫁をお金で買うもので、封建時代の名残だと、若い女性から一時反発されたが、大半が程度の差はあるものの、結納という形式をとる。
結納の意義
結納とは、婚約のしるしとして、男性から女性に(養子の場合は、女性から)金品を贈り、約束を固めることをいう。
結納の方法
結納式には、いくつかの方法がある。結納は、地方や家によって、考え方やしきたりが違うし、絶対的な方法もないので、両家がよく話し合って、納得がいく方法で行う。
結納の日取り
挙式六ヶ月~三ヶ月前の吉日を選ぶのが一般的。
結納の準備は
南北に長い日本では、各地それぞれの風習をもっている。
結納以外の婚約方法 婚約パーティ
披露宴は、家を中心にお客様を招くので、日ごろ付き合いの薄い親族や、父親の仕事関係の方などに出席してもらうが、婚約パーティは、本人の交友関係を主体に開くもの。
結納以外の婚約方法 婚約記念品の交換
婚約記念品の交換は、結納のように、格式ばらず、お互いの記念品を交換することによって、婚約の成立とする方法。
結納以外の婚約方法 婚約通知状
周囲に広く婚約を知らせるには、費用もそれほどかからず、もっとも簡単で確実な婚約通知状が最適。
結納品を飾る期間はどれくらい?
とりかわした結納品は、それぞれ挙式の当日までかざっておこう。
結納当日の当人・両親の儀式時の言葉と扇子の使い方
仲人が両家を往復する場合は、礼装して玄関で待ち、すぐに座敷に通す。
結納当日の当人・両親の儀式終了後の祝宴
儀式後は、必ず祝い膳を囲み、おなじお酒を飲み交わすのがしきたり。
結納当日の当人・両親の接待
おめでたい席での接待は、桜湯か、昆布茶がしきたり。
結納当日の当人・両親の仲人へのお礼
結納式終了後、仲人へのお礼は、ほぼ全国的におこなわれている。
結納当日の当人・両親の服装
両家が一箇所にそろって取り交わす場合は、両家で格をそろえることが大切。
結納準備……台の数
結納品は、白木の献上台にのせて納められる。
結納準備……片道か往復か
結納金についても、女性側から返す地方と返さない地方がある。
結納金のみの結納
大げさな結納品や儀式はしたくないが、結納金は納めたいという場合もある。
縁起のよい日柄とは
昔から縁談・慶事に縁起はつきもので、なにをするにも良い日を選び、末永い幸せを願うのは当然だろう。昨今は、日柄の悪い日が式場が低価格で借りられたりするので、あまりこだわることも無い様子。
誕生石とシンボル
婚約指輪に使われる石は、女性の誕生日にちなんだものが多いが、昨今では、ダイヤモンド(ギリシア語の「アダマス(征服されざるもの)からきている)を選ぶようになってきている。
金包み
金包みとは、結納金の金包みのこと。